マカオ研修旅行記 カジノ編(3)
 まだまだゲームの紹介は続きます・・・
 今回はどちらかと言うとマイナーなゲームを取り上げてみたいと思います。

《クラップス:雙骰子》
 テーブル数:少ない
 最低投注額:HKD100〜

 アジア圏のカジノで最も人気の高いサイコロゲームといえば、以前紹介した「シックボー(大小)」であることは間違いありませんが、欧米だとこちらの「クラップス」が不動の地位を確立しています。

 参加者のうち一人が代表者となり、2個のサイコロを投げた出目の合計数や組み合わせで勝敗が決まります。
 簡単に説明すると、1投目に出た目と同じ合計数を "7" を出す前に再度出現できれば「パス(成功)」で勝利となります。

 強運なプレイヤーは何度もパスさせるため、同じ場所にチップを置いたままでも手持ちがグングンと増えて、テーブルはまさにお祭り騒ぎと化します。
 見ず知らずのプレイヤー同士が一緒の目的に向かって、ハウス(カジノ側)に勝負を挑む構図が連帯感を高めているのでしょう。

 マカオでは大型のカジノに1〜2台程度導入している程度で、まだまだ客が付くには時間が掛かりそうです。
 大小に比べてルールが若干複雑なのも、敷居が高く感じる要因なのかもしれません。

 そのため、中国人のプレイヤーよりもルールを知っている他国の人達(特に欧米系)が楽しんでいる印象を受けました。

《カリビアンスタッド・ポーカー:加勒比撲克》
 テーブル数:あまり多くない
 最低投注額:ANTE・・・HKD50〜、ジャックポット・・・HKD20〜

 80年代後半にカリブ海のカジノから広まった、ディーラー対戦型のポーカーです。
 カードの交換が一切できないため、なかなか手役が揃わず、もどかしい思いをすることが多いものの、いったん強い手役で勝つと一気に配当が貰え、一発逆転の要素が強いゲームであると言えるでしょう。

 注意すべきは、カードを受け取るのに必要な参加費(ANTE:アンティ)の他に、ディーラーとの勝負を継続したい場合は、ANTEの2倍を追加で「BET」の枠へ賭けなければなりません。
 つまり最後まで勝負したければ、結果的に最小投注額の3倍分のチップが必要となり、思ったよりも費用が掛かるという事です。

 現在は大体、HKD100位のANTEから参加ができますが、導入当初はANTEだけでHKD300とかの台が普通に出回っていました。
 また、このゲームにはジャックポット(大当り)の特典が用意されており、ANTEとは別にHKD25(HKD20のカジノもある)を置くと、フラッシュ以上のポーカー役が成立した時に一定の賞金が保証されます。

 ゲーム自体は「押すか/引くか」の二択なので、バカラが大好きな大陸の方々にも受けがいいようです・・・


《スリーカードポーカー:三張撲克》
 テーブル数:少ない
 最低投注額:HKD200〜

 前出のカリビアンスタッド・ポーカーの人気が落ち着くのに代わって登場したのが、このスリーカード・ポーカーです。
 名前の通り、本来5枚で勝負するポーカーを3枚だけで行うスピーディーなゲームです。

 参加者はANTE(アンティ)、またはPAIR PLUS(ペアプラス)のどちらか、または双方に賭けを行い、ディーラーから各自3枚のカードを受け取ります。
 そのカードでディーラーと勝負する場合(カードの追加や交換はありません)は、ANTEと同額をBET(ベット)と書かれた枠に追加で置かなければなりません。

 反対にこの時点で負けを認めるならANTEだけを失ってゲーム終了となりますが、それ以上の賭け金を支払う必要はありません。
 なお、PAIR PLUSは配られた手札にワンペア以上の手役が完成していれば、自動的に勝利となります。

 カリビアンスタッドに比べ、大きな配当は期待できないものの頻繁に配当が付くため、近年の欧米カジノではこちらの方に人気が集まっています。
 しかし、マカオではまだまだカリビアンスタッドの方が設置数も多く、現時点ではそこまで流行ってはいないようです。

《カジノウォー:娯樂場之戦》
 テーブル数:あまり多くない
 最低投注額:HKD200〜

 20世紀末に登場したカジノゲーム。ゲームというにはあまりにも貧弱で、ジャンケン以下のギャンブルです・・・
 ディーラーを含め、参加者各々に配られた1枚のカードの数位が、ディーラーよりも強いか弱いかだけで勝敗が決まります。
 ふざけたゲームだと思う方もいるかも知れませんが、本当にそれだけの内容です。

 その上、漢字のタイトルが「ごらくじょうのいくさ」って、そのまま過ぎてツッコミの余地すらありません。つまり完璧な名称です(汗)

 しかし客入りは非常に良いです。大陸の方々は総じて単純明快な種目をお好みのようですな・・・


 ということで今回はここまで。
 最終回となる次回は、マカオらしいオリエンタルで妖しさ満点のゲームに迫ります!

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