2003 LAS VEGAS ディーラー研修
第四週目



7月31日(Thu) 第22日目
 スクールでは最後の卒業試験を受ける前に、各科目ごとに3回のペーパーテストを行わなくてならないのですが、まだルーレットしか受けていないので、今日はブラックジャックのペーパーテストを受けてきました。

 配当計算が中心で、英文の読解力をほとんど要しないルーレットに比べ、ブラックジャックのテストは少々手ごわく、適切なディーラーの行動に関する問題が多く出題され、時折、引っかけ問題もあったため、結構苦戦しました。一応辞書を見てもよい事になっているのですが、難しい用語はほとんどカジノ用語だったので、辞書の意味はあまりなく、単純な文章の表現による誤解がいくつかありました。しかし、間違った問題は全てConnieがテーブルで意味を教えてくれたので、問題なく終えることができました。それよりも、実技であるピッチングの不安定さがまだ残っているので、どの道こちらが一番の難関になるでしょう。

 夜の部は今滞在初の$300負けで完敗を喫す。いつかは、この日が来るとは覚悟していましたが、いざ喰らってみると非常に痛い。ストラテジーを忠実に守っているので、技術的な心配はしていないけど、気持ちは一から出直そう。


8月1日(Fri) 第23日目
 いよいよ8月に入り、卒業に向けたペーパーテストを受けるのに合わせて、研修カリキュラムも苦手な “ピッチング””コーリング” に的を絞って、集中して練習することにしました。

 ピッチングは一枚づつなら、きれいに配れるのだが、リズムよく複数の枠に配ろうとすると、どうしてもカードが滑り落ちてしまい、ゲームがなかなか進まない。まだ、指とカードがうまく連動していないようだ。コーリングは “チェンジ”“マーカープレイ” 等のケースを中心に覚える。こちらは基本的には喋るだけなので、定型文を丸暗記すれば何とかなりそう。



 夜の部は今日も不調。昨日から何かリズムが変わったかな? 

ところで、今晩は先日ベトナム料理をご馳走してくれたJonnyの友人のJeffPALMS夕食をご馳走してくれることとなり、こちらはラッキー!
ちなみに彼はブラックジャックのカードカウンターですが、ここのカジノにはよく訪れているため、コンプを使って今回の無料食事会が実現しました。


8月2日(Sat) 第24日目
 今日は天気がとても良いので、昼頃にモーテル敷地内のプールへ初めて行ってきました。さすがにこの晴天は万人をプールに向かわせてしまうようで、プールサイドは大盛況。このプールは周りを鍵付きのドアで囲まれており、ルームキーを持っていないと入ることができません。一応、ここはプライベートプールなんですね。

 気持ちのよい昼下がりを満喫した後、今回の宿泊先の横を通るParadise Road沿いにあるカジノ TERRIBLE’S(テリブルス), HARD ROCK(ハード・ロック), LAS VEGAS HILTON(ラスベガスヒルトン) の3ヶ所を約一時間かけて歩き、チップコレクションをしてきました。今までコレクションしたチップのほとんどが、ストリップ沿いのカジノだったため、今回も新しいコレクションが続々と増えていっています。 

 いつもより若干?健康的な一日を過ごしていても、最後はやっぱりアレ2連敗の後の挑戦でしたが、何か悪いことでもしたかのような悪夢の3連敗。この3日で$700も失っており、今までの浮き分もほとんど食い尽くしてしまい、いよいよ正念場といった感が強くなってきました。すでにゲーム数は80,000回を超え、動かした金額はなんと$100,000(約1,200万円)にも上り、1%の負けでも12万円という、小数点以下の世界での勝負となってきました。私が毎日打っているマシンは100%OVERの物ですが、ロイヤル・フラッシュが全くでないと、1%のマイナスとなるので、滞在中に何としてでも完成させたい所です。


8月3日(Sun) 第25日目

本日は、当ホームページ “CASINO PARADISE” で度々お世話になっている、クロコダイルさんが、旅行でラスベガスに来られるという事で、14:00過ぎにPARISのチェックインカウンターへ。宿泊客のチェックインは13:00からと遅めだったせいか、一時間経った今も200人以上が長蛇の列を作っていました。幸い、クロコダイルさんは列のほぼ先頭にいたので、30分もせずにチェックインすることができました。

まずは長い機内での疲れを癒すために、客室で小休止。それから一時間ほどして、キソさんから連絡があり、東谷さんと一緒に合流。今日のゲストであるクロコダイルさんの希望で、TROPICANA (トロピカーナ)ホテルで毎日4回行われている、”AIR PLAY” という無料ショーを鑑賞しに行くことになりました。

 このショーは何とカジノのあるフロアで行われ、スロットマシンが並んだ島の上に7m四方ほどのステージを作り、そこで歌やダンス、アクロバット等を次々と行っていくものです。約15分のショーでしたが、無料であることを考えるとなかなか見応えがあったように思います。

 続いて、今度はカリフォルニア州との境界に近い、Primm Valleyにある、BAFFALO BILLS (バッファロー・ビルズ) というカジノまでドライブ。ここは、西部開拓時代やゴールドラッシュの雰囲気を残したレトロ調のカジノで、”デスペラード” という人気のジェットコースターがあったり、カジノ内には小川が流れ、そこで川下りもできたりします。クロコダイルさんは建物の雰囲気に惚れたのか、あちこちで写真を撮っていました。

 その後ラスベガスに戻り、夕食を食べて解散。ここからはいつもの日課に戻って叩き出す。しかし最近、なんだかDeuceの出が悪く、沈みっぱなし。とはいえ、今日はかろうじて$20の小さな浮きで4連敗を逃れたので良しとしよう。



8月4日(Mon) 第26日目
 スクール研修も4週目に入り、いよいよ卒業の日が近づいてきました。今回通っている、“CASINO GAMING SCHOOL” では毎週木曜日のみにオーナーの前で最終試験が行われ、それをパスしなくては卒業できません。一応今週も含めて、まだ3週間もあるのですが、最後の一週間は別のスケジュールが入る予定なので、来週中には卒業しなくてはなりません。そこで今週の木曜日にまず、仕上がりの早いルーレットの試験を受け、次週にブラックジャックの試験を受けるような計画でいくことにしました。

 今日の研修は20:00で終了し、夕食は先月キソさんと行った定食屋 “戸越”カレーライスを食べました。久々の日本風カレーはよく煮込まれたニンジンがとても甘くて美味しかった。さぁて、食後の一服というより、一勝負。相変わらずロイヤルは出なかったが、久々に爆発し、大勝。とはいえ、ここ数日の負けがあまりにも大きかったため、結局それらの半分程度を取り戻したに過ぎない。

 それよりも不思議なのが、45,000ハンドに一回成立するといわれる “ロイヤル・フラッシュ” はまだ出ていないのに、約52,000分の一で出現する “配牌での 4 Deuces” が実は、既に3回も引いており、複雑な心境。精度の高い平均値を出すためには、まだまだ打ち足りないということでしょうか。


8月5日(Tue) 第27日目

 さて、今日は14:00からスクールへ。普段は2時間ほどトレーニングをした後、一度昼食を取りに部屋へ戻ってから再度研修を行うのですが、今日は時間が時間なので、夜まで通しで練習する。

 夕食はダウンタウンの CALIFORNIA ホテルのレストランにて食事を取る。ここは “スパム” と呼ばれるハムを白米と海苔で包んだ “スパムむすび” が絶品です。その他にも、照り焼きチキンや、親子丼など日本人好みのメニューがたくさん揃っていて、一週間に一度は行く所です。今回オーダーしたのはちょっと洋風にビーフシチュー。味的には問題がなかったのですが、ボウルに盛られた白米の上にそのまま具と汁が乗っていたため、米が汁を吸ってしまい、具だけが浮いていたのが残念でした。とはいえ、まだまだ挑戦したいメニューがたくさんあるので、これに懲りずにまた食べに来ようと思います。

 一日の締めは夜食代わりのポーカータイム。夜食の割には動く金額が大きい(笑)ような気もしますが、張り切って叩きます。今夜の結果はわずか$20浮きの辛勝でしたが、とにもかくにも3連勝で一時期の悪いムードが少しずつ変わってきたようです。



8月6日(Wed) 第28日目
 今回研修を行っているブラックジャックは、オーナーの最終試験の前に、必ずConnieプレテストを受けて合格しなくてはなりません。残り日数も少なくなってきたので、今日はそのテストにチャレンジしてきました。

まず、最初にブラックジャック役が完成した時の配当計算50セントから$25までを組み合わせて、15問程が出題されましたが、これは楽勝。次はインシュアランス時の保険金の処理が出題され、こちらは問題の意図を少々勘違いしたのですが、無事にクリア。その後、カードのピッチングを見てもらうのですが、来客が来たり、他のテーブルの指導をしていたりと、なかなかこちらの相手をしてもらえず、少々困った

 結局30分以上も待たされ、ようやく「カードを配って」と指示出されたのも束の間、「全然話にならない」と一喝され、かなり動揺してしまった。スクールは自習が中心で、言葉のハンデが大きい自分には、間違った練習をしている時に、それを直すチャンスが他の生徒よりも圧倒的に少なく、今までの練習方法を一からやり直す羽目になってしまった。 時間はあと一週間しかない・・・大丈夫か?



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