ゼロから始めるポーカー講座 第15回
 本講座もすでに15回を数え、いよいよ佳境に入ってまいりました。

 前回の講座では、ゲームの形式と賭けのリミットについて解説しましたが、現在主流のノー・リミット制のポーカーでは頻繁に登場するアクションがあります。

 そう、それは「オールインパンチ(All-in)」です。
ポーカーを知らない方でも、一度は耳にしたことのある言葉ではないでしょうか?

 オールインとは言葉の通り、手持ちのチップを全て賭けに投じるという、大勝負の宣言を意味します爆弾

 オールインを宣言して他者が全員フォールドすれば、事無きを得る形で宣言者の勝利となりますが、もし誰か一人でもコールすれば、一気に生死を賭けた戦いへと急展開するのですexclamation×2

 ノー・リミットのルールにおいて、オールインはアクションの一つとして、いつでも選択でき、チップを出さずとも発声のみで成立しますカラオケ

 その後、誰かがコール(またはオールイン)で勝負を引き受けた場合、互いのチップを全て賭ける事で、自動的に最後のラウンドまで進出することが保障されますが、それまでの勝ち負けにより、両者のチップ量には差があると思います。

 もし、相手のチップ量が自分より少ない場合は、相手の持ちチップ量に合わせた勝負を行うので、仮に負けたとしても、それ以上の損失はありませんほっとした顔

 しかし、反対の状況なら・・・もちろん負ければ、テーブル上の全財産を失う事になるのですがまん顔

 ポーカーのスリルや醍醐味は、このオールイン勝負によるものが多いのも頷けますね。

 ちなみに、1回のゲームで2名以上のオールインが発生した場合、賭けられたチップの分配はどうなるのでしょうか?

《複数オールインの例》
 Aさん 2,000点でオールイン
 Bさん 1,500点でオールイン
 Cさん 5,000点でオールイン

 上記のような場合は、Bさんが最もショート(少ない)なので、彼が賭けた1,500点を3名分集めた、「4,500点のポットドル袋」を作成し、続いてAさんとCさんの残り額である500点と3,500点を、Aさんの勝負額にあわせた500点×2名=「1,000点のポットドル袋」を先ほどのポットと分けて置きます。
このようにポットが分割され、新しく発生したポットを「サイド・ポット」と呼びます。

 今回の状況では、以下のようにポットが分割されます。

 ドル袋4,500点のメイン・ポット(全員に獲得権利があるポット)
 ドル袋1,000点のサイド・ポット(AさんとCさんに獲得権利があるポット)

 仮にこの勝負でBさんが一番になったとしても、獲得できるのはメイン・ポットのみで、サイド・ポットは獲得権利のある、残り二人の中での勝者へ渡りますひらめき

 もちろん、AさんかCさんが一位になった時は、全てポットを独り占めです手(チョキ)

 ちなみに、Cさんは元々5,000点持っていましたが、2,000点を超える勝負を受けていないため、最後にポットを分割した時点で、余った3,000点が返却されます。

 つまり、オールインとは自分が賭けたチップ量までしか賞金が保証されない反面、必ず最後のラウンドまで進めるという特典が与えられたルールというわけです指でOK

(第15回完 次回に続く)

鉛筆今日の用語鉛筆
 クリップテーブル・ステークス(Table Stakes)

 今日のポーカーは、「テーブル上に出されたチップの範囲しか、その回のゲームに賭けられない」、というルールが定着しており、このルールを「テーブル・ステークス」と呼びます。
 このルールが採用されている理由は、ラウンド中にチップの追加購入が可能だと、金を持ったプレイヤーが途方もない額面ドル袋を賭けてしまって、誰もコールできなくなりがま口財布、ゲームとして成立しなくなる冷や汗2という問題を防止してくれるからです。
 オールインのルールは、実はこのテーブル・ステークスを維持するために考案されたシステムなのですひらめき


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