2003 LAS VEGAS ディーラー研修
第七週目



8月21日(Thu) 第43日目

 昨日Joelと約束した写真撮影の時間に合わせてスクールへ行ったのですが、少し時間が早かったので、初日に知り合った日本人のヒロさんと一緒にルーレットの実践練習。ヒロさんは語学研修目的のために会社を休職していたのですが、翌月から日本でまた働くことが決まり、滞在の最後にディーラーズスクールで勉強しようと思ったのだそうです。

 しばらくしてから、撮影会がスタート。まずは先生方がコーチをしている写真をパチリ。続けてオーナーのJoelとマネージャーのGenのツーショット。最後にスクールの外観を撮って、無事任務終了。


オーナーのJoel とマネージャーのGen

 14:00頃にスクールを後にし、一旦部屋に戻ってから、石田君と一緒に “MORE LAS VEGAS”ジェシーさんが教えてくれたカジノ用品店へ足を運んでみる。この店はマシンゲームを中心に扱っているため、簡単に買えるものは無かったのですが、スロットマシンを見ていると、だんだん「一台くらいあってもいいかな」と思えてきてしまうのが自分らしい(笑)

 続けて、Gambler’s General Store にも行き、3回目の訪問にして久しぶりにSandyと再会することができました。しかし、店についたのが閉店間際の16:50。買い物は後日ゆっくりとさせてもらいましょう。 



8月22日(Fri) 第44日目

 1ヵ月半のラスベガス滞在も、残すところあと3日となり、いよいよ帰国のときが近づいてきました。何でも終わってみると時が経つのは早いものですが、まさに今回も「知らぬ間に色々な体験をしていたんだな」、と自分で書き綴った日記を読み返して思いました。旅行で訪れた時とは比べ物にならないほど、たくさんの方々と会い、様々な場所を知り、それぞれの生き方を感じてきました。

 さて今日は金曜日ということで、二番目のスクールとなったPCI最後の挨拶へ行ってきました。しかし、オーナーのJoel休みのようで、結局昨日が最後の対面となってしまいました。そういえば、証明書等の書類を最終日の今日ではなく、昨日もらったことを思い出し、金曜日は初めから休みだったという事が後から分かりました。

 続けて、昨日も行ったGambler’s General Store で記念品として好評だった “マネークリップ” をいくつか購入し、その後、徒歩圏にある ATTIC(アティック) というビンテージ・ショップへ。この店は2つのフロアに分かれていて、1階はアンティーク家具や置物が中心で、上の2階はシャツやジーンズなど、いわゆる古着屋の作りとなっています。今日はここで帽子を購入し、先週行った PREMIUM OUTLET にも足を運びました。まだ、家族へのお土産を揃えていなかったため、ここで追加購入

 14:30に部屋へ戻って他の用事を済まし、21:00過ぎ、2日ぶりにPALMSへ乗り込む。
 実は今週の調子があまりにも酷かったので、昨日は全く打たなかったのですが、今日はどうなるか?

 結果は・・・惨敗AGAIN!(死)
 どんなに叩いてもDeuce が3枚までしか揃わず、今日の負けでとうとう「1週間前のロイヤル賞金」を全て飲み込まれてしまいました。 



8月23日(Sat) 第45日目
 さぁ、最後の週末が始まりました。今回一緒に滞在していたパートナーの石田君とは帰りの飛行機の関係で、私よりも一日前の明日にベガスを発たなくてはなりません。そのため、6週間住んでいた BUDGET SUITES に泊まるのは今日が最後。明日のチェックアウトに備え、昼間は部屋のクリーンアップを行い、夕方18:00にジェシーさんと待ち合わせをして、鍋や時計などの生活用品を預かってもらうことになりました。

 また、15:00からPCIで知り合った日本人の方に、私たちが勤めていた “客船でのディーラー業務” に関してとても興味があるので、そこでの「業務内容や生活、裏話などを聞かせて欲しい」というお願いを受け、PALMSのカフェにて約2時間、色々と話をしてきました。船でのカジノディーラー経験者はそう多くないためか、お二人は話を真剣に聞かれていました。

 夕方のジェシーさんとの待ち合わせ場所は、実は月曜日に行きそびれた日本食カフェVi Vi An の前でしたが、行き方を既に聞いていたので難なく到着。荷物の受け渡しはスムーズに終わったのですが、いざ店内で食事を取ろうとすると “CLOSED” の看板が。あれっ、時間はまだ大丈夫なはずなのに・・・なぜ?

 とりあえず中に入って店員さんに話し掛けてみると、何と今日に限って店を早閉めすることが分かり、何とか頼み込んで夕食にありつく。ここではカレーライスを注文したのですが、あの日本独特のドロッとしたカレールーが楽しめて大満足。店も郊外にあるため、金額も$5程度と良心的でした。


ジェシーさんにも度々お世話になりました

 次に向かったのは、こちらも滞在中に何度となくお世話になった、日本食レストラン KABUKI で、最後の挨拶を兼ねて、軽く一杯つまんできました。部屋には23:00過ぎに戻り、PALMSにて最後のビデオポーカーに挑戦。相変わらず3 Deuces までは揃うのですが、最後の一枚がなかなか現れない「このままでは負ける」と感じていたのですが、今日に限ってやたら “5 Of A Kind” が揃い、ペア系の手役に対しては好感触。その後、粘りに粘って約一時間半後にようやく 4 Deuces にありつけ、辛うじて最終日は勝つことができました。


8月24日(Sun) 第46日目
  いよいよパートナーの石田君の帰国日となり、朝7:30に起床。今回彼が帰国に使う飛行機はJALの直行便ということで、通常とは別の第2ターミナルという場所へ向かいます。実はその途中で道をあやまり、通り越してしまったのですが、お互いすぐに気づいたせいか、10分ほどのロスで無事にターミナルへ到着できました。

 今回の研修では生活面からスクールの悩み事まで、本当に色々と相談に乗ってもらい、また助けてくれました。彼はこれから、新たにこちらでディーラー研修を考えている日本人を現地でサポートする仕事を行うことになっていて、この仕事がうまく行くように、私もお世話になった一人として、応援していきたいと考えています。

 ターミナル前で最後の別れを告げ、部屋に戻り、チェックアウトの準備。11:00過ぎに生活拠点だった部屋とも別れを告げ、PALMSへ車を走らせる。本来ならば昨日でPALMSでの勝負は終わりを告げていたのですが、一つだけやり残したことがあったのです。それは、今まで毎日ゲームをしていたため、コンプで貯めたポイントがまだ全て消化しきれず、昼食バフェとマッサージのサービスを受けに行った訳です。

 今日は日曜日ということで、”シャンパンブランチ” という値段が高めだけど、カニなどの高級食材が食べられるバフェになっていました。どうやら、どこの国の人にもカニは人気があるようで、大きなトレイに山積みになっていたカニの足も、5分もすればカラになるという状態でした。続けてサロンにてマッサージを予約。こう見ると、今日はやたらとリッチな気分です。しかも財布からはティップ以外の出費は全くないのが驚きです。しかし、マッサージ開始まで待ち時間があったため、結局今日もポーカーマシン$100を投入してしまう(笑) 結果は何とか$50ほどの勝ちで、開始まで時間を稼げました。


マッサージ前のラウンジにて

 14:00頃にPALMSを離れ、今晩一日のみ宿泊するLAS VEGAS CLUB(ラスベガス・クラブ) へチェックイン。部屋に荷物を置き、そのままレンタカーを返しに行くことにしたのですが、ここで予期せぬ問題が発生! なんと店が閉まっていて、車が返却できない(汗) 小さなレンタカー屋なので、乗り捨てもできず、結局、明日朝一番で返すことにせざるを得なくなってしまいました。

 最後の夜のため、小一時間ほど睡眠を取り、最後の夜を語ろうとキソさんに電話をかける。しかし、何度コールしても繋がらない。そういえば、「今週末は忙しい」って言っていたような気が・・・。大丈夫かな?

 時間を変え、何度か電話してようやく連絡がつき、ダメ元で聞いてみると、「一段落着いたので大丈夫ですよ」と嬉しい返事。まだ、PALMSでのコンプが$100近く残っていたので、同店内のメキシカンレストランにて食いまくる。この店は “Best of Las Vegas” という賞をもらっている所で、週末の夜にはいつも長蛇の列ができており、どんな料理が出てくるのか興味が尽きなかったのですが、なるほど納得。盛り付けに一工夫あって、創作料理っぽいニューメキシカンといった感じで、とても美味しかったです。また、フローズンマルガリータも約20種類のフルーツから好みの味を選べたりして、工夫が凝らされています。

 所詮コンプということで、死ぬほど(ではないが)食っても、二人では$70位が限界で、結局、最後に残ったポイントは土産屋のキーホルダー買いあさって何とか消化しました・・・

 最後にキソさんの車でホテルの前まで乗せていってもらい、いよいよ別れの時となりました。この一週間は今滞在でお世話になった方々と何回も握手をしましたが、とうとう最後の一人となってしまいました。こんな素晴らしい経験ができたのも、みんなのおかげ。本当に幸せを実感した瞬間でもありました。


8月25日(Mon)[米国時間] 最終日(1)
8月26日(Tue)[日本時間] 最終目(2)
 実は昨晩、部屋に戻ってから一休みして、カジノへ遊びにいこうと思っていたのですが、予想以上に酒を飲んでいたためか、結局朝の4:30まで熟睡してしまい、“朝一番” での勝負となってしまいました。最後の戦いの場所に選んだのは、滞在最初の一週間に5セントのビデオポーカーを練習していたPLAZA。ゲームはブラックジャックを選びました。というより、月曜日の朝5時などという時間は、さすがのベガスでも客がほとんど居ない状態で、普段は歓声が途絶えないクラップスのテーブルも、一人二人のプレイヤーが静かにダイスを振る程度でした。つまりゲーム選択の余地が無かったのでした。

 実際に遊べる時間は1時間ほどしかなく、$100だけの挑戦でしたが、終始カードに恵まれ、時間とともにチップは増えつづけて、$100程勝ったところで引上げました。金額はビデオポーカーに比べれば半分にも満たない額ですが、最後の一勝負でブラックジャックが決まり後味の良い締めくくりとなりました。

 7:00頃にホテルをチェックアウトして、昨日、車を返すはずだったレンタカー屋へ直行。車の返却も無事済ませ、徒歩で空港行きのバス停までいきました。距離的にはSAHARAホテルを越える程度なのですが、目一杯に詰め込んだ荷物がかなりの負担となり、朝からいい運動をする結果に。しかし、それでもバス停の位置とバスの運行スケジュールを上手く利用すれば、たった$1.25で空港まで行くことができるCATバスは非常にありがたい存在です。

 8:10には既に空港に到着し、発券のチェックイン。半年前の滞在ではチェックインカウンターが物凄い行列で乗り遅れそうになったため、今回はその教訓を生かし、時間を十分に取っていきました。そのせいか、発券も手荷物検査もスイスイ進み、ターミナル内で仮眠が取れるほど余裕のある待ち時間となりました。

 飛行機は定刻どおりベガスを発ち、乗継ぎ空港であるロサンゼルスへ。行きの乗換えでは大層困らせてくれましたが、帰りは入国審査がないのでとても楽。帰りのシンガポール航空の手続きを済ませて、ようやく無事に日本へ戻れるかと思うと一安心。旅程で一番トラブルが多いのは、やっぱり行きと帰りの交通機関ですから、それがもう無いのは本当に気楽です。機内も混雑していなかったので、周りの席にも自由に足を伸ばせて、ストレス無く日本まで帰ってこられました。

 成田到着は26日の18:00過ぎ。帰国なので入国審査もすぐに終わり、今夜は東京で泊めてもらう先輩の家へ。重くなった分だけ思い出の詰まったスーツケースを持ちながら、都会の雑踏の中へと消えていきました。

(完)


2つの卒業証が今回の研修の証です




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