ゼロから始めるポーカー講座 第20回
 いよいよ今回が最終回です。

 海外で幅広くプレイされているポーカー種目、「テキサス・ホールデム」の基本的なルールやシステムを少しでも多くの方々に知ってもらいたいと、一生懸命キーボードを叩いてまいりました目

 この講座を見てポーカーに興味を持ってもらえた方、すでにゲームは知っていて、細かいルールやマナーを勉強された方など様々かとは思いますが、楽しく読んでいただけたのなら嬉しく思いますわーい(嬉しい顔)

 さて、最終回となる今回のテーマは「確率・計算」についてです。
数字が苦手な方には、ちょっと大変なテーマ冷や汗ではありますが、頑張って読んでくださいね。

 ポーカーというゲームは、次にどんなカードが出るか分からないなど、不確定要素の多い「ギャンブル」としての側面がある反面、対戦相手の性格読みや自身の経験則などからくる「ゲーム回し」といったスキルも入り込む種目です。
また、そういったアナログではないスキルの一つとして「確率論」が出てくるのですひらめき

 例えば、自分の手札に「スペードが2枚」あり、4枚まで開かれたボードにも「2枚のスペード」が開かれています。
つまりあと1枚で「フラッシュ」のハンドが成立するわけですが、実際には何パーセントの確率で成立するのでしょうか考えてる顔

《残りのカード数》
 トランプ1組52枚 − 自分の手札2枚 − ボードの札4枚 = まだ残っている見えないカード:46枚

《残りスペードの枚数》
 スペード13枚 − 自分の手札2枚 − ボードに2枚 = まだ残っているスペード:9枚

 上記のようになるので、最後のリバーとして出現するスペードの札は「46枚中、9枚」残っていることになります。パーセントで表現すると、9 ÷ 46 = 0.1956 なので、約20%ということになります。

 スーツは4種類しかなく、そのうち一種類のスペードを待っているのだから、簡単に「4分の1」と数えてはいけません。自分の手札と場札でスペードを何枚も使っているため、「5分の1」でしか完成が見込めないのですもうやだ〜(悲しい顔)

 このように自分が勝利するために必要なカードの枚数を「アウツ(Outs)」と呼びます。仮に、この後にフラッシュが完成すれば勝利が確定すると見越した場合は、「9アウツ」となります。

 アウツは多いに越したことはありませんグッド(上向き矢印)
対戦中は相手の手札を見ることはできませんが、ラウンドを重ね、相手ハンドの大体の察しが着いたときに、自分のアウツを頭の中でカウントし、このまま勝負に行く価値があるのかを自問するのです。

 また、アウツを使えばこんな計算も成り立ちますひらめき

《状況例》
 ポットにすでに2,000点が溜まっていて、現在、自分と相手の「ヘッズアップ(1対1)」です。
 ターンのラウンド(場に4枚のカードが開かれた、3ラウンド目)で、上記のような「フラッシュ待ち」になった時、相手が1,000点をベットしてきました。
 もし、フラッシュが成立すれば、間違いなく勝てるであろうと思われる状況です。
 さて、この1,000点をコールするのはお得でしょうか?

《考え方》
 最後にスペードが出現して、勝つことができる確率は先の通り「約20%」です。
 ポットにはすでに2,000点が出ており、相手が1,000点をベットしたわけですから、これで合計3,000点が場に出されたことになります。
 ここで自分が1,000点をコールすれば、ポットが計4,000点になるのですが、そのうちの「4分の1(25%)」である1,000点は自分がこのラウンドで出す額面です。
 つまり、勝率20%の勝負に、賞金総額の25%分のチップをこの時点で出さなければならず、5%不利な状況だと判断できます。
 結果として、この勝負からは「手を引いたほうが良い」ということになります。

 このようなアウツとポットを織り交ぜた計算で弾き出される期待値のことを「オッズ(Odds)」と呼び、自分が出すチップの割合よりも、ゲームの勝率が高いときに勝負すべきであるという裏付けを取ることができるのです鉛筆

 トーナメントなどの一発勝負形式では、確率論だけで勝ち続けることには無理があるものの、長期的なプレイを前提としたライブ・ゲーム(リング・ゲーム)などでは、オッズ計算がもの凄い威力を発揮しますパンチ

 オッズはポーカーをギャンブル・ゲームから、スキルを用いた投資ゲームに姿を変える魔法のようなものかもしれませんねぴかぴか(新しい)

 ということで、「ゼロから始めるポーカー講座」は今回を持ちまして終了となります。
最初から熟読された皆さん、長い間お付き合いくださいまして、誠にありがとうございました手(パー)



[ゼロから始めるポーカー講座 完]

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